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ブログBlog

2024.05.01

 

『NFT・メタバース・DAOで稼ぐ!』

加納 敏彦(著)

かんき出版 (2023/5/10) 1,650円

 

【感想】

元大手金融機関のファイナンシャルプランナー。AI・Web3時代のお金とビジネスの専門家。加納敏彦さんの著書。NFT・メタバース・DAOの実体験をもとに将来のビジネスまで含めてまとめた本。

本書を読んで、将来的にNFT・メタバース・DAOを通じたビジネスの拡大可能性を実感しました。まだまだ日本では利用している人が少ないからこそ、今、Web3業界に参入しておけばさまざまな先行者利益が得られます。それは、NFTを作って売るという収入だけではありません。NFTは将来的に、メタバースの普及による利用者の増加だけではなく、さまざまなアナログ空間と連携して利用されることが想定されています。Web3業界はまだまだ利用環境が整備されていません。そのため、NFTもメタバースもDAOも実践することで、さまざまなつまづきや困りごとなどを実体験できます。その問題の解決方法はもちろんのこと、さらなる提案などは新しいビジネスにつながります。

経営者にとってDAOは、これまでにない形でネットワークが形成される仕組みです。参加・活用・運営とさまざまな視点でかかわることで、新しい付加価値創造のきっかけになりえます。ぜひ、積極的にNFT・メタバース・DAOを活用していただきたいと思います。

 

【以下、引用】

DAOとはいったい何なのでしょうか?

・・・

一番多い翻訳は分散型自立組織です。これは中央集権的に誰かが管理するのではなく、参加者の多数決と自発的な行動で物事を進めていく組織ということです。私のDAOの定義はこうです。

①創設者や管理者に権限が集中していない

②集まったメンバー全員に権限が分散されている

③メンバーがそれぞれ自分で動く、人の集まり

④人を動かすビジョン

⑤明確なルール(どんな貢献をすると、何がどう配分されるのかなど)

⑥ブロックチェーンを活用して、意思決定と実行が自動的にされる

・・・

「DAO」と銘打ったコミュニティを作る所から始めてみましょう。それだけで、感度が高くて行動力のある人が集まりやすくなります。そのメンバー間で、様々なコミュニケーションが生まれ、お互いのビジネスがコミュニティとは関係なく生まれることも多いのです。作るのをためらう人は、どこかのDAOに参加してみましょう。「分散」「メンバー間の対等性」を意識しているところは、フラットで気持ちいいコミュニケーションをしているところが多くあります。

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2024.04.01

生成AIで世界はこう変わる』

今井 翔太(著)

SBクリエイティブ (2024/1/7) 990円

 

【感想】

日本のAI研究の第1人者である東京大学松尾豊先生の研究室に所属し、人工知能の強化学習の研究に従事する今井翔太さんの著書。歴史的な技術革命の最先端知識をもとに、AIによる現在・過去・未来についてまとめた本。

本書を読んで、最先端の技術者が想定する生成AIの影響は、一般人が考えるよりもはるかに早く、そして広範にわたっていることを感じました。現在進行形で、AIが様々な創作活動をしています。画像生成からはじまり動画作成をおこなうようになりました。また、品質も利便性も向上し、非常に使い勝手の良いものになりました。生成AIどうしの連携も始まり、ChatGPTリリースの時には考え付かなかったレベルになってきています。このスピード感を踏まえれば今後の5年間という短期間でホワイトカラーが担う事務系統の職業だけではなく、家事や介護のような現場にも入り込む可能性が大きくなってきました。

今後はこれまでにないスピードで成長する生成AIという技術を否定していても世界の流れに置いて行かれます。積極的に活用してトライ&エラーで身に着けなくてはいけません。そのような生成AIの流れを知るためには最先端の技術者がどのように考えているかを知ることが近道です。これからのビジネスに与える大きな影響について知っておくために、ぜひ読んでいただきたい1冊です。

 

【以下、引用】

生成AIなどの技術による労働への影響を考える場合、その技術が「労働補完型」の技術なのか、「労働置換型」の技術なのか、分けて考える必要があります。

労働補完型の技術とは、人間の労働を補助し、その労働自体を楽にしたり、生産性を上げたり、新しい仕事を生み出すきっかけになるような技術です。一方の労働置換型の技術とは、文字通り人間の労働を完全に置き換え、人間が介在する余地をなくしてしまうような技術です。

・・・

それでは生成AIは労働保管型の技術なのでしょうか。それとも労働置換型の技術なのでしょうか。

人間が介在する余地が残るかどうかは、その仕事のもともとの複雑さに依存します。元の仕事が一定以上複雑な場合、技術を投入しても、その技術自体をコントロールする人材や最終的な出力責任を持って選択する人材は、依然として必要です。

 

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2024.03.01

『メタバースさよならアトムの時代』

西見公宏(著)

集英社(2022/4)1,560円

 

【感想】

メタバースプラットフォーム「cluster」を運営し、Forbes JAPANでは「世界を変える30歳未満30人の日本人」に選出された加藤直人さんの著書。様々な企業とメタバースでのビジネスを進めた実体験をもとに、メタバースについてまとめた本。

本書を読んで、日本は世界中でメタバースに最も向いている国だと感じました。インフラが整っていて一定以上の教育水準があります。また、漫画・アニメに生まれたときからたくさん触れ突拍子もないことへの抵抗が少ない。そしてどんどん貧乏になっています。

今、海外旅行にはものすごく費用が掛かるように、今後は、現実世界(本書ではアトムと表現)での移動には高い費用がかかりそうです。メタバースにはこの問題を解消できる可能性があります。一度世界を構築すれば、世界中から利用ができるため、長期的な視点で考えるとコストを下げることができるからです。今後は、メタバースを通じて少額のサブスクリプションで色々な体験ができるような時代が来るかもしれません。そのような時代には、メタバースがビジネス上の重要な市場になるでしょう。これからのビジネスにおいて重要な市場について知っておくために、ぜひ読んでいただきたい1冊です。

 

【以下、引用】

ドラえもんで英才教育を受けた日本人

モビリティの時代において、最も効率よく富を増やすことができたのは産油国だった。エネルギーの源泉としての石油を採掘で来たからだ。

しかし、これからの時代、世界がめざすのは、気候対策型の経済だ。化石燃料への投資をやめ、炭素ゼロ、カーボンニュートラルの世界を志向する。

モビリティの時代からバーチャリティの時代へ。それにともなって世紀湯からデータへと資源が移行していくだろう。ではメタバース時代において、データを生み出す源泉となるものは何か。

それは想像力であり、妄想力だ。

・・・

『ドラえもん』が4次元ポケットから出すアイテムは突拍子もないものばかりだった。「何だそれ(笑)」とあきれて笑ってしまうような発想力。現実にはあり得ないものがたくさん出てくる。物理法則なんて完全に無視だ。

しかし、めたばーすでは当たり前のように実現できるものがたくさんある。

『ドラえもん』はメタバース時代を先取りした作品なのだ。

何を想像してもいい。妄想でかまわない。むしろその妄想こそが大切だ。

 

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2024.02.01

『その仕事、AIエージェントがやっておきました』

西見 公宏(著)

技術評論社(2023/12)1,760円

 

 

【感想】

ChatGPTの利活用を中心に大規模言語モデルを活用したアプリケーション開発、ならびにアドバイザリーを提供している西見公宏さんの著書。日本で初めてAIエージェントについてまとめられた書籍になります。

ChatGPTは2022年11月に登場してから爆発的に利用者が増えました。しかし、「プロンプト」と呼ばれるコンピュータに要望を伝えるための新しい言葉を使わなければ、効率的に使うことが難しいという一面もあります。このように事細かに指示を出さなくともうまく動いてくれる仕組みとして、現在進行形で急激な発展を見せているAIエージェントについての貴重な解説です。

AIエージェントの基本的な仕組みについても解説しています。若干難しい内容ではありますが、AIエージェントの基本的な仕組みを理解していることはビジネスでの強みになります。なぜなら、さまざまなAIエージェントが生まれてきたときにも、その本質が理解できるからです。本質が理解できることで効果的な活用につながります。

これからのビジネスにはAIが欠かせません。すべてのビジネスパーソンにぜひ読んでいただきたい1冊です。

 

【以下、引用】

AIエージェント以降の人間の役割

AIエージェントとの協同が進めば進むほど、AIエージェントが先回りして人間の仕事を担当してくれるようになるのは想像に難くありません。

 

このまま変化が進んでいけば、いつか私たちの仕事のすべてをAIがこなしてくれる未来が到来しそうです。しかし仕事のスピードが加速して品質のベースラインの底上げが起こり、業務プロセスが変わることによってビジネスモデルの変容が起こりうるものの、人間の仕事がなくなることは考えにくいと筆者は予想しています。AIが生成したものを評価するのは、あくまで人間の仕事だからです。

先ほどのAIエージェントがドラフト版を先回りして作成してくれる例でも、あくまで作成してくれるものはドラフト版でした。もちろんそのまま利用できるぐらいに高品質なものを生成できれば言うことはありませんが、現実問題として人間の目によるレビューは必要となるでしょう。AIは筋の良い提案をすることはできますが、最終的なクオリティコントロールは人間が行うべきです。なぜなら、AIは成果物の作成や、一定の評価基準を用意したうえでの成果物の評価と言ったタスクを行うことはできますが、その成果物を採用したときに起こりうる責任を引き受けることはできないからです。

 

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