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2025.10.02
人手不足でかなりきつい。あちこちの会社で言われます。いつも言われます。でも簡単に解決することができません。なぜなら、求人って会社を働きたい人に売るものです。でも、中小企業の求人って、なんというかさえないんですよ。時間もなく、作り方も知らずに作っているので、当然と言えば当然ですが。

 そんな求人票を見ていて、「マーケティングの基本を導入するだけでだいぶ改善できるなぁ」と感じました。求人票をきちんと作るサービスを提供すれば、良い商品になるかも…と思いました。が、うちの地域、某自動車会社さん(とその一次受けとか)が強すぎて採用がめちゃくちゃ難しいんです。日本一求人が難しいんじゃないかというぐらい大変です。期間工の未経験者で1年目500万越え社宅付き食事補助付きって条件強すぎですよね。色々なセミナー受けて、数十ページの資料も作って、サービスを作ってテストマーケティングして…そのうえでサービス提供することをやめました。求人サポートって全部人力でやるんで工数がすごくかかります。にもかかわらず、一人採用するのにとても時間がかかります。つまり、いただいた報酬に対してお客さんに還元するのに時間がかなりかかってしまいます。依頼を受けても、なかなか人が取れない状態が続きます。サービスとして提供しても、下手をするとうそ臭い商売と思われかねないリスクがありました。

最近では、専門的に求人サポートをしている人も増えているので、地域が違えばよいサービスだったんじゃないかなと思います。ただ、私が検討したのは時代がコロナ前だったので、対面じゃないとサービス提供が難しかったんですよ。今だと感じにくいかもしれませんが、当時はオンラインを使って広い範囲に提供しにくい時代でした。本職のコンサル等でもタブレットを使って画面を通じてということを提案すると、なんで対面じゃないの?という時代でした。今は、ZOOM等のオンラインが市民権を得た感じですが、その時はまだまだでした。

良い求人票を作れば、圧倒的に求人の精度は上がります。でも、サービス提供するのはかなり難しい。コロナになり求人が大幅に減ったということもあり、もったいないですが、商品やサービスを作っても、商売していればよくあることと、せっかく作ったノウハウは使わず眠ることになりました。

コロナが明けると、OpenAI社がChatGPTを公開して、生成AIブームがきました。初期の頃は、まだまだオモチャのレベルでしたが、短期間で成長したため、最近の文章作成能力はすごいものがあります。そこで、ふと気づきました。これ使えば求人票、楽に作れる…と。でも、そうなるともう商売にならないなぁと思いました。零細企業向けに求人票を作る部分ではAIを使って、それぞれの会社で、簡単に作れば良いので。まだまだ、求人をマーケティングの視点からきちんと作り込み、どんなSNSを使うのか?動画等を作り込んで等、手間暇をかける手法はサービスとしての価値があると思います。でも、これって零細企業ではなかなか利用できません。月30万~とか、50万~と言われて簡単に出せる零細企業はほとんどありません。そういう意味でも、零細企業は自分で確度の高い求人票を作れる時代が来たんだなと思います。

厳密ではなく、ある程度あいまいで、柔軟性がある文章を作る作業は、生成AIと非常に相性が良い分野です。求人票の作成って、これに該当します。実際に、私がGPTsで簡易的な求人作成ツールを作ったところ、数問の質問に答えるだけで、意外と「いい感じの求人」が出てきました。興味があれば、ちょっと触ってみてください。
▶︎ ChatGPT求人作成支援ツール
https://chatgpt.com/g/g-9Tf5H2aG9-qiu-ren-zuo-cheng-zhi-yuan

求人は、求職者に対して自社を売り込む「営業活動」のひとつです。適当でもそれがうまくできるのは、ごく一部の“モテる企業”だけ。大企業はブランド力があるので、少々そっけない求人でも人は集まります。いわば、人気アイドルが「好きだよ」とつぶやけば、ファンが殺到するのと同じです。とはいっても、人気の高い芸能人のファンサービスがきちんとしているように、大企業でそっけない求人作る会社はありません。すごく上手に作り込まれています。
一方、中小企業、特に零細企業は、非モテの無名一般人。SNSで「好きだよ!」と叫んでも、誰にも気づかれません。見向きもされません。「いいね」もゼロです。そんな現実のなかで、「どうすれば振り向いてもらえるか?」を真剣に考える必要があります。でも、現場の本音はこうです。
「時間がない」
「お金がない」
「知識もない」
そのうえ、何をどう改善したらいいのかすら分からない。求人票がラブレターだとしたら、文才のあるモテる人は自然に魅力的な文章を書けますが、不器用な非モテにはそれが難しいのです。とはいえ、求人会社へ依頼すると、すごい金額なんですよね。特段すごい求人票でもないのに。

こうした体験を通じて得た知見やノウハウを、埋もれさせるのはもったいない。そう思い、ちょっとまとめてみました。なるべく時間をかけずに書いているので、多少おかしなところがあるかもしれませんが、ご容赦ください。でも、読んでもらえば役に立ちます。読む時間がかかりますが、生成AIを使えば結構な金額で依頼する求人以上のものが簡単に無料でできます。

本稿では、とりあえず、極力無料で質の高い求人を短時間で作ることを主眼に置いています。AIが苦手な所は、タダで利用できる機関も使っちゃいます。ただ働きさせるわけではなく、Win-Winになる関係なので問題ないです。むしろバンバン使ってほしいです。求人票を作るための“素”となる情報も、生成AIの力を借りて用意します。構成はざっくり以下の3ステップです。
①必要となる情報を生成AIで抽出
②抽出した情報をもとに、求人用の文章を生成AIで作成
③作成した求人内容を活かして、求人用の簡易HPを生成AIで作成
全部、AIが行ってくれるため作業コストが激減します。作成後は、ハローワークや無料版Indeedに掲載しても構いませんし、必要に応じて有料媒体を使ってもOKです。より詳細に会社の魅力や働き方を伝えたい場合は、生成AIで作った求人用HPへ誘導し、見てもらいましょう。ちなみに求人用HPも生成AIで簡単に作れます。
なお、本稿を作成するにあたっての実験では、生成AIにChatGPTを使っています。他の生成AIでどのような出力がされるかは試していませんが似たような結果になるのではないかな?と思っています。

2025.10.01

9/30 – 10/2で美里中学より職場体験に来てくれました。

月末・月初ということでお客様訪問が難しいところもあり

マーケティング的な視点から課題をいくつか出しました。

税金のことより会社の相談の方が多いのが実態。

どうやったら会社が良くなるか?を今後も考え続けてもらえれば

税理士にならなくても本人の役に立つかな?と思います。

また、現場のアナログ的な部分とデジタルの最先端部分、

両方を体験してもらいました。

あえてアナログ、ここはAIもバリバリ使う。

その辺の切り分けも重要かなぁと思います。

こういった若い世代になにか伝えられるように、

どこかの学校で講師?先生?もやれると良いなと思っています。

2025.09.02

『努力革命 ラクをするから結果が出る!アフターGPTの成長術』

尾原 和啓 (著), 伊藤 羊一 (著)

幻冬舎 (2024/5/22) 1,650円

 

【感想】

尾原氏は京都大学大学院修了後、マッキンゼー在職中、ドコモの「iモード」立ち上げを支援。その後リクルート、KLab、Google、楽天など数々の企業で要職を歴任。内閣府AI戦略検討委員や経産省委員も務める。TEDやBurning Japanに関わるなど活動領域は広く、DXやメタバース、ChatGPT解説でも知られる。伊藤氏は東京大学経済学部卒。日本興業銀行で営業・事業再生に携わった後、プラス株式会社にて物流やマーケティングを統括。2015年よりヤフー株式会社で次世代リーダー育成を担う「Yahoo!アカデミア」責任者に就任。各種アクセラレーターでメンターも務め、幅広い分野で人材育成・事業支援に取り組む。そんなお二人が共著として仕上げた、ChatGPT後の世界を渡っていくための実践の書です。

ChatGPT以降の実務をテーマにした書籍は数多くありますが、その中でも本書は非常にバランスが良く、かつ実践的な一冊といえます。本書は細部にとらわれず、「ChatGPTという道具を今後どのように捉えるべきか」という本質的な視点から語られている点が際立っています。近年では「ChatGPTは意外と使えないのでは」という失望の声も聞かれるようになりましたが、それは過度に高い期待を抱いた反動にすぎません。ChatGPTはあくまでも人間を補助する道具であり、万能の魔法の杖ではありません。本書はその現実を踏まえたうえで、「では実際にどこまで頼ることができるのか」「どう活用すれば成果につながるのか」という道しるべを、無理のない現実的な形で提示しています。

ChatGPT時代を超え、アフターGPTと呼ばれる新しいフェーズをどう生き抜くか。そのための成長術を知りたい方にこそ、ぜひ一読いただきたい一冊です。

 

【以下、引用】

1 「80点」が合格ラインでなくスタート地点になる

プレゼン資料の叩き台まで作ってくれます。僕たちがやることは、AIが作った叩き台から良いものを選び・・・。いわば100点満点中、80点までの仕事は、どんどんAIが先回りしてやってくれる。

2 あらゆる物事は「個別化」していく

学習の進みぐらいや興味に合わせて、ChatGPTが一人ひとりにカスタマイズした幅の階段を作ってくれるので、誰もが階段を上がりやすくなります。ビジネスの現場でも、たとえば「100人の能力や適性に合わせて100通りのマニュアルを作ってください」と言えば、あっという間に作ってくれるようになるでしょう。

3 正解主義から修正主義へ

これまで僕たちは「物事には正解がある」という前提のもとに生きてきました。しかし、…もはや正解を出す力だけでは勝負できません。そうなると、いかに修正を繰り返しながら、より良いもの、みんなが納得するものを作れるかが鍵になります。・・・不完全でもいいから数を打って、その中で軌道修正しながら正解を見つけていける人のほうが、有利なのです。

 

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2025.09.02

あいさつ

 

大澤賢悟です。

8月の初めに、次男(小学生)と末娘(園児)を連れて日間賀島へ2泊3日の

海水浴に出かけました。島に渡る船の上で子どもたちは大興奮していました。

ビーチの沖合には浮島のような遊具があり、次男はそこを見つけると飛び込みを繰り

返しました。しっかり泳げるので安心して見ていられる一方で、問題は末娘です。

ライフジャケットを着けているものの、まだ泳げるわけではありません。そのうえ、兄の真似をして何度も飛び込みます。こちらは常に着水地点に移動して、ずっとハラハラしながら付き添うことになりました。

昼食に誘っても「お菓子ですませて早く泳ぎたい」と言うほどで、結局、朝から夕方まで海に入りっぱなし。海に行ったのに海の家的な食事はまったくありませんでした。島のイベントでイルカに会う体験もしましたが、子どもたちにとってはやはり海そのものが一番の魅力だったようです。3日間で合計すると、実に20時間ほど海に浸かっていた計算になります。

もちろん日焼け止めはこまめに塗りましたが、それでも最終日には二人とも真っ黒に焼けていました。さらに水着が擦れて赤くなった部分もありましたが、気にするどころか「また来年も絶対来たい」と笑顔で話していました。こちらとしては体力や安全に気を遣い続けたので少し疲れましたが、子どもたちの楽しそうな表情を見ると、それもすべて報われた気がします。

 

 

ポイント付与もあと少し!駆け込みふるさと納税は9月末。

9月に入ってからというもの、ニュースやSNSで「ふるさと納税は今月がラストチャンス」という言葉をよく目にするようになりました。理由はシンプルで、10月からはポイント還元がなくなるからです(楽天の三木谷社長が頑張っていますが覆すのは難しそうです)。これまでは返礼品に加えて、寄付ポータルサイトを通せば楽天ポイントやAmazonポイントがついてきました。いわば“二重にお得”な仕組みだったわけですが、それが制度改正によって姿を消します。総務省いわく「競争が過熱しすぎたため」とのことですが、利用者の側からすると正直ちょっと残念です。駆け込み重要を狙ってポータルサイトでも最後の追い込みとばかりにキャンペーンが並んでいます。

では、今寄付するなら何が狙い目か。まず思いつくのはやはりお米です。秋の新米シーズンということもあって先行予約が人気ですが、実は「今月中に届くお米」もおすすめだそうです。値下げをする自治体が多く、普段よりお得に手に入るとのこと。毎日食卓に並ぶものですから、家計的にもありがたい選択肢です。それに加えて、10月から寄付額が上がる予定の返礼品も見逃せません。今後も物価が上がることを考えれば、値上げ前に手に入れておけるとお得です。また、普段の生活で必ず使う消耗品は意外と重宝します。日常使いの品物をふるさと納税でまかなうというのも、賢い選び方かもしれません。さらに、自治体によっては9月末限定で“お宝返礼品”を用意していることもあるようです。お宝探しをしてみるのも楽しそうです。

なお、ポイント還元がなくなる10月以降は、各サイトが新しい差別化に力を入れるようです。その一つが配送サービス。Amazonが翌日配送を実現したように、「どれだけ早く届くか」「日時指定ができるか」といった利便性が今後の魅力の1つになるといわれています。確かに返礼品を頼んでも、届くのが数か月後というのはよくある話。もし欲しいタイミングで届くようになれば、ポイントがなくても利用者の満足度は高まるでしょう。

制度改正によってふるさと納税を取り巻く環境は大きく変わりますが、少なくとも今年に限って言えば9月末が特別な意味を持っています。ポイント還元を受けられる最後の月であり、返礼品の値上げ前に駆け込めるタイミングでもあるからです。来月になれば、もう同じ条件では寄付できません。だからこそ、この9月末は“駆け込みふるさと納税”が進みます。そのため、9月末には各ポータルサイトが混雑し、アクセスが困難になる可能性もあります。ギリギリまで引っ張ったあげくアクセスできずにできなかった・・・。というオチだけは避けたいですね。

 

 

ChatGPT、とにかく使えと言われてもを乗り越えるには

ChatGPTが世の中に広まってから、もうだいぶ時間が経ちました。しかし、ボストンコンサルティンググループの調査によると、日本における日常的な利用率は51%と、世界平均の72%を大きく下回っています。つまり、日本では「まだ触ったことがない」「気になってはいるけれど、どう使っていいのかわからない」という人が、経営者層を含めてかなり多いということです。

経営者にとって、これから生成AIを使わないという選択肢はほぼありません。いずれは必ず仕事の現場に入り込み、使いこなすことが求められる技術だからです。とはいえ、「よくわからん」「難しそうだ」という気持ちも理解できます。そこでよく言われるのが「とにかく使ってみろ」というアドバイスです。しかし、この「とにかく使う」という行為自体が、慣れている人には簡単でも、初めて触る人には意外とハードルが高いのです。

そこでおすすめなのが、まずは身近なことから試してみることです。経営に直接関わることや難しい相談をいきなり投げかける必要はありません。むしろ最初は、趣味や健康、日常の雑談ネタといった、軽くてすぐに答えが返ってきたら楽しい内容が良いでしょう。例えば、ゴルフが趣味なら「ドライバーで飛距離を伸ばすコツは?」と聞いてみる。健康が気になるなら「血圧を下げるための生活習慣を3つ教えて」と入力してみる。すると、自分の関心のあるテーマに合わせて答えが返ってきます。それだけで「思ったよりも簡単だ」「すぐに使える」と感じられるはずです。

ただし、いくつか注意も必要です。ChatGPTが答える内容は、必ずしも100%正しいとは限りません。あまりにも専門的で厳密さが必要な質問や、本当に重要な経営判断に直結するようなテーマをいきなり聞くのはおすすめできません。気になるときは「出典を教えて」とつけると、答えの根拠となる情報源へのリンクが出てくる場合がありますが、初心者が最初からそこまで厳密に確認しながら使うと負担が大きくなってしまいます。したがって、まずは「気になるけど、厳密ではなくてもいいテーマ」「情報量が多く、雑談に使えるネタ」から試すのが一番です。

そうして気軽に触れているうちに、だんだんとChatGPTとのやり取りに慣れてきます。最初は趣味や健康の相談だったものが、そのうち仕事で使える表現の添削やメール文の調整、さらには補助金や助成金の情報収集、営業トークの整理といった実務にも応用できるようになるでしょう。経営者であれば、取引先への依頼文を丁寧に直す、求人票を応募が来やすい形に改善する、といった活用が特に役立ちます。

重要なのは「いきなり完璧に使おうとしないこと」です。AIをいかに効率よく活用するかを考えるのは、その次の段階で構いません。まずは触ってみて、答えが返ってくる楽しさを体験する。そこから自然と「もっと使いこなしたい」という気持ちが生まれてきます。

「ChatGPTなんて自分には関係ない」と思っている経営者の方こそ、ぜひ一度気軽に試してみてください。最初の一歩は、ゴルフや健康の相談でも構いません。その小さな体験が、経営における新しい可能性を広げる第一歩になるはずです。

 

 

8月31日、名古屋市ではついに気温40度を観測し、豊田市でも39.6度を記録しました。体感としても「危険な暑さ」と呼ぶにふさわしい状況で、クーラーなしでの生活はもはや考えられません。ニュースでも連日のように「熱中症警戒アラート」が流れ、私の携帯も豊田市からのアラートを毎日のように受け取っています。あまりに頻繁に鳴ると慣れてしまい、注意喚起の効果が薄れてしまうのでは、と感じるほどです。

しかし実際には、こうした情報を受け取るたびに改めて自分の体調を振り返ることが大切です。強い日差しの下では、少しの油断が命に関わることもあります。屋外に出る際は、こまめな水分と塩分補給、日陰での休憩、帽子や日傘の活用を忘れないようにしましょう。また、屋内にいても油断は禁物です。風通しを確保し、冷房を適切に使用することで、熱がこもらない環境をつくることが欠かせません。

これから先もしばらくは厳しい暑さが続きそうです。どうか「自分は大丈夫」と過信せず、日常の中で小さな工夫を積み重ねてください。一人ひとりの心がけが、熱中症を防ぐ何よりの備えになります。

 

 

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2025.08.01

『ニュースの数字をどう読むか

–統計にだまされないための22章』

トム・チヴァース (著), デイヴィッド・チヴァース (著), 北澤 京子 (翻訳)

日経BP (2022/2/9) 968円

 

【感想】

トム・チヴァースはイギリスの科学ライターで、合理的思考や統計に関する著作で知られ、Royal Statistical Society賞を複数回受賞しています。いとこのデイヴィッド・チヴァースは経済学者で、不平等や経済成長が専門です。そんな二人が共著として、ニュースに登場する統計の読み解き方や誤解を防ぐ視点を平易に解説し、統計リテラシーの重要性を広めた書が本書です。ジャーナリズムと学術の橋渡しとして高く評価されています。

本書でもたびたび取り上げられていますが、新型コロナは3年間で約7万5千人の関連死があったとされる危険な病気です。では、この数字だけで本当に「危険」と言えるのでしょうか?国立社会保障・人口問題研究所がまとめた『人口統計資料集2025年度版』によると、肺炎による死亡者数は2017年に9.6万人、2018年に9.4万人、2019年に9.5万人と推移しています。これに対して、コロナ禍における肺炎死は、2020年に7.8万人、2021年に7.3万人、2022年に7.4万人、2023年に7.5万人と、年間でおよそ2万人の減少が見られます。新型コロナウイルス自体は、突然生まれたものではなく、過去にどのように関連死が推移していたかについては、データが存在しないため把握できません。しかし、厚生労働省の発表によれば、コロナ関連死の90%以上が60代以上であることを踏まえると、従来はその多くが肺炎としてカウントされていた可能性があります。そう考えると、経済活動や教育を犠牲にしてまで、長期間にわたって社会全体を大きく制限する必要があったのかについては疑問が残ります。数字は非常に強力なツールですが、正しい視点で読み解かなければ、かえって誤解やミスリードを招く恐れがあります。企業経営にとっても欠かせない情報である一方で、いきなり理解するのは難しいものです。本書のように、身近なテーマを通して数字をとらえ直すことの重要性を感じていただける、価値ある一冊だといえるでしょう。

 

【以下、引用】

1944年、アメリカの爆撃機は敵兵と対空砲火によって定期的に爆撃され、その多くが破壊されました。なのでアメリカは自軍の飛行機を装甲で強化したいと考えました。そこで帰還した飛行機のどこが損傷を受けたかを調べました。

生存者バイアスにはもっとありふれた例がいくつもあります。いちばんわかりやすいのはたぶん、ビジネス界のリーダーが書く、私の成功の秘訣タイプの本です。私たちは皆、どうすれば大金を稼げるかを知りたいと思っているので、この種の本はたいていよく売れます。しかしそれらは通常、単に生存者バイアスの例を並べているだけです。

経済学者のゲアリー・スミスは自著「標準偏差」で、業績のよい54の会社を比較検討し、これらの会社に共通する特徴を抽出した2冊の本を考察しました。スミスは、これらの企業は、本が執筆されるまでは確かに市場で素晴らしい業績を上げていたが、出版されてから何年か経つと、ほぼきっかり半数が株式市場の評価を下げ始めた、つまり平均的な企業より業績が悪化していたと指摘しました。優れた企業文化を褒めちぎったこの2冊は、着陸した飛行機を見て、対空砲火による損傷がどこにあるかを見ていただけで、決して帰還することのなかったすべての飛行機で何が起きていたかは考えもしなかったのです。

 

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