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2022.08.08
宿泊業の差別化のポイントとは

◆自社の強みを知る

継続的に安定した経営を行っていくためには「差別化」が必要です。 そのために必要なことは自社の強みをしっかり把握し、その強みを磨いて勝負をすることです。

大手の宿泊チェーンであれば、様々な種類の宿泊施設の展開を行うことで、すべての年齢・性別を対象に商品展開し 全方位的に顧客を集める営業活動もコマーシャルも行うことができます。

しかし、小規模・零細企業や個人事業者は、人・モノ・金・情報のすべてが足りません。 そのため、同じように万人受けする商品を提供して勝負することはできません。

この分野のこのお客様相手なら、どの宿泊施設よりも高い価値を提供できるという部分をみつけ、そこを磨き、そこで戦っていくことビジネスモデルを作ることが最も効果的です。 立地、飲食、効率性等、様々な要素をもとに最も効果的な差別化を模索します。 差別化をして勝負を始めたら、お客様のニーズを聞きながらどんどん修正します。 そうして、より真似しづらく価値の高い差別化に作り上げていきます。

大手にとっては、非常に狭い市場の顧客に特化することは、総合的にマイナスになることの方が多いため真似をする資本があっても真似はなかなかしてきません。

 

◆差別化要因を長期的に磨く

強みをもとに差別化を行うためには長期的な経営戦略が必要不可欠です。 小規模・零細企業、個人事業の宿泊施設では大々的な広告宣伝による集客は困難です。 運転資金をもとに戦略的にビジネスモデルを磨き続ける必要があります。

例えば、飲食で勝負するのか、コンセプトを追求するのか、雰囲気を作り上げるのかで 方針は大きく変わってきます。 しかし、宿泊業の場合、どのような施策においても人が重要となります。 お客様サービスを行う従業員のやる気を引き出し、人を育てることにつながる 差別化プランを長期的な戦略で実施することが重要です。

また、在籍中のスタッフが納得し満足する店舗運営を行うことで新しいスタッフの雇用につながります。 近年、人員不足で廃業する宿泊施設が増えています。働きたい!と思ってもらえる店舗づくりが 人員の満足、売上の向上につながります。

宿泊業では、宿泊施設の効果的な活用と、旅行代理店等の手数料の削減の両立につながるため、 リピート顧客を確保することがとても重要です。 ただし、現実的には、毎年訪れたいような観光地があると言った場合でなければ、 宿泊施設がよいからということでリピートを得ることは困難です。 一般的な傾向として、色々なところに旅行に行きたくなるためです。

このような事実はあるにしても、やはりリピート顧客を得られるような努力はとても有効です。 ただしリピートとして得る効果を、長期的なスパンで検討することや リピートしたくなるほどのサービスが提供することで、口コミの誘発につなげるなど視点を変えることが重要です。

なお、状況が悪くなったからと言って、急激な変化は大きなリスクを伴います。ビジネスモデルを大きく変えた先には、その分野のプロがいて、簡単には勝てません。 新しいビジネスを小さく始め、じっくり育てる長期的な計画が重要です。

 

◆SNSによる集客の仕組み

宿泊業はサービスを提供する従業員と宿泊するお客様との関係性が高められる事業であり、SNSによる集客の仕組みを構築することがおすすめです。 どのような顧客を対象とするかにより活用するSNSは変わってきます。 また、拡散性の高いSNSを活用するのか、じっくりと広まるSNSを活用するのかは 店舗経営の方針や戦略などで大きく変わります。 例えば、高級店などはSNSを活用することで、ブランドイメージが棄損する可能性もあります。 店舗にあった集客手段であるかは見直すことが重要です。

SNSの活用は店舗のブランドを構築していくイメージです。 資金に余裕があればプロに相談できると効果的ですが、 余裕がない場合は、どのようなブランドイメージを作り上げたいかを考え 一貫した投稿を行うと効果的です。

ファンとなってくれたお客様と積極的にコミュニケーションをとることが 可能になるというメリットもあります。 店舗のフェアやサービスなどを告知することも可能です。 確保したお客様と継続的な関係性が構築できることも SNSのメリットです。