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2025.10.30
第8章 求人専用ページ(LP)をAIで完成させる

8-1 採用特設ページの必要性を理解する

「求人はとりあえず大手媒体に掲載しておけば、誰かしら応募してくれるだろう」──。かつてはこの考え方でも一定の応募が見込める時代がありました。しかし、現在はどうでしょうか?多くの企業が一斉に似たような求人票を並べ、掲載費用をかけて埋もれていく構図が常態化しています。情報過多の中で、求職者は「どの会社も同じように見える」と感じてしまい、差別化どころか、印象にすら残らないままスルーされてしまうのが実情です。さらに、求人媒体に頼り切ると、自社での運用が効かず、内容の更新や表現の自由度も限られてしまいます。「もっとこう伝えたい」と思っても、媒体のフォーマットに縛られてしまい、せっかくの企業の魅力が十分に届かないということも少なくありません。

こうした課題を補う手段として、今、多くの中小企業が取り組み始めているのが「自社の採用専用ページ(求人LP)の整備」です。特設ページを自社サイト内に設けることで、媒体では表現できない個性や温度感、リアリティを伝えることができます。では、通常の会社ホームページにある「会社情報」ページではダメなのでしょうか?結論から言えば、それだけでは“採用には弱い”のです。というのも、「会社情報」ページはあくまで対外的な信頼性や沿革・資本金・事業内容などを伝える場。そこには“働く人の目線”がありません。社長あいさつ、経営理念、数字が並んだ事業紹介……それはそれで大切ですが、「この職場で自分が働く姿が想像できるか?」という問いに対する答えにはならないのです。採用専用ページの価値は、単に情報を詰め込むことではありません。むしろ、「どんな人と一緒に働くのか」「自分のライフスタイルに合っているか」「この会社は信頼できそうか」という、“感情の引っかかり”を与えるための装置です。だからこそ、掲載する内容にはリアルな写真や社員の声が必要不可欠であり、その情報は企業のブランディング資産としても活きてきます。

採用専用ページを整備すると求職者が事前に会社の雰囲気を理解し、納得して応募してくれるからこそ、ミスマッチも減ります。さらに、採用専用ページの強みは「導線」と「ブランディング」の両立にあります。たとえばSNS投稿にURLを貼る、QRコードをチラシに載せる、エージェントに紹介するなど、自社の採用ページはさまざまな場面で活用できます。そして、クリックして訪れた先に「温度感のあるページ」があれば、ただの求人情報よりも深い印象を残すことができるのです。作るための材料は、これまでの章で整理してきた「求人票の文章」「社員インタビュー」「職場写真」で十分です。生成AIを活用すれば、ほとんど手間がかかりません。

「採用はマーケティングと同じ」という言葉が最近よく使われますが、自社に合う人材を引き寄せるためには、“見せ方”と“導線”がますます重要になっています。これからの章では、AIを活用してその採用ページを効率的に、しかも印象的に作り上げる方法を紹介していきます。企業の顔とも言える採用LPづくりに、ぜひ一緒に取り組んでいきましょう。

8-2 求人LPの基本構成――何を載せればよいのか

採用ページ(求人LP)は単なる情報の羅列ではなく、「この会社に応募してみたい」と思わせるための“ストーリー設計”が重要です。つまり、求職者がページを読み進める中で、自然と共感し、納得し、最終的に応募ボタンへと進む流れを意識する必要があります。そのためには、これまでの章で準備してきた素材を“どの順番で・どのように配置するか”が鍵になります。

ページの冒頭で求職者の目に飛び込んでくるのが写真です。ここに「職場の雰囲気」や「働いている人の表情」が映っていれば、まず最初の関心を引くことができます。たとえば、作業風景や笑顔で談笑しているシーン、真剣な打ち合わせ風景などがあると、単なる職場紹介ではなく“自分が働く未来のイメージ”を持たせることができます。また、画像はなるべく縦長でスマホ表示に最適化されたサイズ感が理想的です。見た目の整った構図よりも、自然なスナップ写真が効果的であることは、第6章で詳しく述べた通りです。

求人LPは「何を載せるか」だけでなく、「どんな順番で載せるか」が極めて重要です。なぜなら、読み手である求職者の関心は段階的に変化していくからです。以下の順番で配置することで、自然な流れで応募意欲を高めることができます。

1.    仕事内容(まず知りたいのは“自分にできる仕事か”)
初めに紹介するのは、その職種で「実際に何をするのか」という具体的な内容です。「事務スタッフ」と書かれていても、電話応対がメインなのか、データ入力が中心なのかによって、想像する1日が大きく変わります。仕事内容を詳細に書くことで、ミスマッチを防ぎます。

2.    職場の雰囲気・働く環境(どんな場所で、どんな人と働くか)
次に伝えるべきは「空気感」です。どんなメンバーがいて、どんなスタイルで働いているか。働き方(服装自由/残業なし/チーム制)などを伝えることで、求職者は“自分との相性”を測ることができます。ここでは、第6章で撮影した写真を活用します。

3.    社員の声(実際に働いている人のリアルな感想)
次に「信頼感」や「安心感」を与えるのが、社員インタビューや一言コメントです。これは第7章で作成した素材を活かす場面です。「入社当初は不安だったが、今では楽しく働けている」など、求職者の気持ちに寄り添う声が効果的です。

4.    会社の理念・特徴(企業としての方向性や姿勢)
「この会社に将来性はあるのか」「大切にしている価値観は自分と合っているか」を判断するために、会社の理念や特徴も簡潔に紹介します。ここでは第5章以前で整理してきた情報を活用します。

5.    応募ボタン・エントリーフォーム(アクションへの導線)
最後に、迷わず「応募できる導線」を設置します。ページ下部だけでなく、途中にも応募ボタンを設置して、読み終わった時に迷わせないのがポイントです。

構成要素がそろっていても、文字がびっしり詰まっていたり、余白がなく読みにくかったりすると、読了率が一気に下がります。写真の間に短めの文章を挟み、段落をしっかり分けるなど、視認性にも配慮が必要です。AIを使って出力された文章であっても、最終的には人が読んで「読んでいて心地よいか」を意識して編集しましょう。

8-3 AIによるLP生成の手順

これまでの章で、求人LP(ランディングページ)に必要な要素や構成、表現の工夫について解説してきました。ここからは、それらを活用して、実際にAIにLPを生成させる具体的な手順について紹介します。AIの力を借りることで、専門的な知識がなくても簡単に求人ページを制作することが可能になります。ただし、いくつかの準備と注意点が必要です。

■ ステップ①:素材の準備

まず、AIに指示を出す前に、最低限の素材をきちんと準備する必要があります。ここでは「画像」と「テキストデータ」の2種類を用意します。

求人ページに使用する画像は、事前に選定しておきましょう。第6章で紹介したように、「働く様子」「笑顔の社員」「作業中の手元」など、リアリティが伝わる写真を中心に選びます。5つの画像を選んだ場合、ファイル名はわかりやすく image01.jpg ~ image05.jpg に統一します。これらを同一階層にある「img」というフォルダにまとめて保存しておくと、AIによるHTML出力時にスムーズに連携できます。

次に、LPに掲載する文字情報(第5章以前で整理した会社概要や仕事内容、第7章で生成した従業員の声など)を1つのテキストファイルにまとめます。セクションごとに見出しをつけ、「仕事内容」「企業の特徴」「社員インタビュー」「応募条件」といった形式で整理しておくと、AIも構造を認識しやすくなります。

■ ステップ②:AIへの依頼方法(プロンプト設計)

素材が揃ったら、AIに指示を出してHTML構造を生成させます。ここでのポイントは、曖昧な依頼ではなく「構造」と「デザイン」に関する具体的な要望を伝えることです。

① HTML構造を出力させる

まず、「HTML形式で求人用のランディングページを作成してください」と依頼します。その際、セクション構成の指示も添えます(例:「最初に職種紹介、その次に写真、次に社員の声、最後に応募ボタン」など)。さらに、画像ファイルの参照方法として、「画像はimgフォルダにあるimage01.jpg~image05.jpgを使ってください」と補足しましょう。

② 色合いを指定してデザインを調整

デザインの雰囲気も重要です。業種や企業の雰囲気に応じて、カラーイメージを指定します(例:「暖かみのあるオレンジ系で」「信頼感のあるブルー系で」など)。指定しない場合は無難なグレーや白ベースになることが多く、イメージが伝わりにくくなる可能性があります。この時点でAIが出力したHTMLは、最低限のレイアウトと構造を備えた状態です。ここからさらに調整していきます。

プロンプト例:

—————————————–

あなたは採用LP専門のフロントエンド制作者です。以下の要件どおり、単一HTML(</style>までを含む完成コード)を出力してください。説明文は不要、コードのみ。

[入力データ]

– 求人票テキスト:<<<ここに丸ごと貼り付け>>>

– 画像:./img/image01.jpg~image05.jpg(拡張子は .jpg で統一)

[デザイン・仕様]

– 配色:ベース #FFFFFF 、キーカラー {{#色}}, アクセント {{#色}}、テキスト #222 、リンク {{#色}}。コントラスト比4.5:1以上を確保。

– フォント:{{例: Noto Sans JP}}, 見出しは太字、本文は1.6行間。

– レイアウト:モバイルファースト、最大幅1200px、余白16/24/40pxのリズム。

– 1ファイル完結:<style> にCSS記述、外部ライブラリ不使用。画像は相対パス利用。

– パフォーマンス:画像は`loading=”lazy”`、CSSは上部、JS不要。

– アクセシビリティ:h1は1つ、見出し階層順守、代替テキスト、ボタンはrole不要・ネイティブで、フォーカス可視化。

– SEO:title/description、OGP/Twitterカード、構造化データ(JobPosting)を<head>に埋め込み。

– ナビ:ページ上部にセクション内リンクを配置(固定ヘッダー可)。アンカーID付与。

– CTA:「応募はこちら」ボタンは全セクション末尾とヒーローに配置(計3回以上)。`target=”_blank” rel=”noopener”`。

– 免責・個情保護:フッターにプライバシーポリシー/募集要項更新日/運営社名を記載。

[セクション構成(この順で)]

1. ヒーロー:職種紹介(image01.jpg、キャッチコピー+短い訴求+応募ボタン)

2. 仕事内容(求人票テキストの“業務内容”を要約+箇条書き)

3. 社員の声(image02.jpg、3名想定のカード。氏名は仮名でOK)

4. 募集要項(雇用形態・給与・勤務地・勤務時間・休日・福利厚生を表で)

5. 1日の流れ/働き方(image03.jpg、タイムライン)

6. キャリア/評価制度(昇給や評価指標の透明性を簡潔に)

7. よくある質問(image04.jpg、5〜7項目のFAQ)

8. アクセス(image05.jpg、住所・最寄り・地図リンクプレースホルダ)

9. 応募セクション(強いCTA、SNS/メールフォームリンク)

10. フッター(運営社情報・ポリシー)

[リンク]

– 応募ボタンURL:{{メールフォームURL}}

– SNSリンク:{{X}} / {{Instagram}} / {{LinkedIn}}(アイコンはテキストでOK)

[細部ルール]

– CTAボタン文言:「応募はこちら」固定。キーカラーの塗り+ホバーで少し暗く。

– 表は横スクロール可(モバイル配慮)。

– 画像には意味のあるaltを付与(例:”職場の雰囲気が伝わるオフィスの写真”)。

– 日本語の約物は行頭禁則を考慮(可能な範囲で)。

—————————————–

■ ステップ③:出力後のチェックポイント

AIが生成したHTMLコードは、ほぼそのままブラウザに貼り付けて表示できますが、以下の点を必ず人の目で確認・修正しましょう。

● レイアウト崩れがないか

段落が重なっていないか、写真の比率が崩れていないか、テキストが意図しない位置に配置されていないかなど、実際にPCとスマホで表示をチェックします。

● モバイル対応になっているか

多くの求職者がスマートフォンから求人ページを見る時代です。スマホ表示でボタンや画像が極端に小さくなっていないかなども確認ポイントです。

■ 補足:HTMLに不慣れでも使えるように

AIが出力するHTMLは、専門知識がなくてもコピー&ペーストで利用できます。ただし、より完成度を高めたい場合は、無料のHTMLエディタやWeb制作ツール(Wix、STUDIOなど)を使って微調整することも可能です。AIによる求人LP生成は、準備と指示次第で驚くほど質の高いページを作成できます。

8-4 完成したLPを磨き上げる編集のコツ

AIを使って求人LP(ランディングページ)を生成できたとしても、それをそのまま公開してしまうのは非常に危険です。AIが出力するHTMLや文章は、あくまで「たたき台」に過ぎません。実際に応募者の心を動かすページに仕上げるためには、人の手による細やかな編集が欠かせません。ここでは、完成したLPをより魅力的で信頼性のあるものに仕上げるための編集ポイントを紹介します。

AIが出力したテキストは、時に文語的で回りくどい表現になることがあります。これは読みやすさを損なう要因となるため、なるべく「話し言葉に近い平易な表現」に直すことが大切です。たとえば、「当社は業界内において高い評価を得ております」という文章は、「うちの会社は業界でも評判です」くらいに柔らかく、わかりやすく表現できます。また、1文を長くしすぎず、1つの文に1つのメッセージを込めるよう意識すると、読みやすさがぐっと向上します。求職者はスマートフォンでLPを読むことが多いため、スクロールしながらでも意味が伝わるように「短い文」と「適度な改行」を心がけましょう。

LPで一番重要なのは「応募してもらうこと」です。にもかかわらず、応募ボタンが1つしか設置されていない、ページの最後にしかない、というのは致命的なミスです。求職者が「ちょっと気になった」と思った瞬間に、すぐ応募に進めるよう、応募フォームへの導線は最低でも2~3箇所に設置しておきましょう。具体的には、以下のような場所が有効です。

·         ファーストビューのすぐ下(スクロールしなくても見える位置)

·         社員インタビューの下

·         ページ末尾のクロージング部分

「今すぐ応募する」「話を聞いてみたい方はこちら」など、ボタンの文言も状況に応じて使い分けると効果的です。

「アットホームな職場です」「成長できる環境があります」といった抽象的なコピーは、今や求職者に響きません。むしろ、こうした表現は他社でも使いまわされており、何も印象に残らない可能性が高いのです。代わりに使うべきなのは、実際の写真や社員の声です。たとえば、「アットホーム」という表現の代わりに、「お昼休みにみんなで持ち寄ったお弁当をシェアしています」といった具体的なエピソードを添えたり、写真を配置したりすることで、圧倒的にリアリティが増します。第6章や第7章で用意した素材を活用し、“自社にしかない”空気感を表現しましょう。

AIが生成したHTMLは、見た目こそ整っていても、必ずしも正確で使いやすいとは限りません。コード上の細かなミスや、表示崩れ、モバイルでのレイアウト崩れなどが含まれていることも少なくありません。

以下のチェック項目は最低限確認してください:

·         スマホで表示してもレイアウトが崩れないか

·         応募ボタンがちゃんと機能しているか

·         誤字脱字・不自然な日本語表現はないか

HTMLに詳しくない場合は、無料のHTMLチェッカーやWYSIWYGエディタ(直感的な操作で編集できるツール)を使うのもおすすめです。また、社内や外部の信頼できる人に一度見てもらうことで、思わぬ改善点が見つかることもあります。なお、HTMLの編集を自分でできるとは限りません。その場合、生成AIに「○○の位置を××に変えてほしい」とか、「××のところの表示が○○のように崩れていた」と伝えると修正したコードを出力してくれます。何度でも修正してくれますので、どんどん修正を依頼しましょう。

8-5 SNSでの拡散と運用方法

求人専用LP(ランディングページ)を作ったからといって、それだけで応募が集まるわけではありません。どれだけ素晴らしいページであっても、見てもらえなければ意味がないのです。むしろ、LPはスタート地点にすぎず、その後の「拡散」と「運用」が採用成功の鍵を握ります。この章では、LPを求職者に届けるためのSNS活用術と、AIを使った投稿支援の工夫について解説します。

現在の採用活動は、「作る」から「届ける」へと主軸が移っています。企業がいくら魅力的な情報を発信しても、求職者がその情報に触れなければ、応募にはつながりません。だからこそ、LPを届けるための“導線作り”が不可欠です。特に中小企業や地方企業では、求職者が自主的に企業HPを見に来る機会は限られています。そうした中で有効なのが、SNSを活用した発信です。ターゲットとなる求職者層が日常的に使っているSNSに情報を流すことで、自然な形での接触機会を生み出すことができます。

SNSと一口に言っても、媒体ごとに特性が異なります。それぞれの特徴を理解し、投稿のトーンや内容を調整することがポイントです。

·         Facebook
地域に根ざした情報に強く、30〜50代の利用者が多い。文章量が多めでも読まれやすいため、社員インタビューやイベント報告とLPのリンクをセットにする投稿が有効です。

·         Instagram
写真や動画が中心で、ビジュアル重視の媒体。20〜30代女性の利用が多く、職場の雰囲気を伝える画像+短文キャッチが効果的。ストーリーズでの定期的な再掲もおすすめです。

·         X(旧Twitter)
拡散性が高く、リアルタイム性が特徴。カジュアルな口調の短文で、「社員の声」や「日常の一コマ」などを連続投稿しつつ、LPリンクを固定ツイートに設定すると導線が強化されます。

求人情報の発信でありがちなのが、「〇〇職募集開始しました。詳しくはLPをご覧ください。」といった“通知型”の投稿です。これは情報としては正しいものの、感情に訴える要素が薄いため、スルーされる可能性が高いです。効果的なのは、「社員の声」「日常の風景」「職場のこだわり」など、ストーリー性のあるコンテンツとセットでLPを紹介する方法です。

たとえば:

·         「入社3年目の○○さんが語る、“この仕事のやりがい”」

·         「先週のイベントで、みんなで流しそうめん!」

·         「実は、うちの制服は地元デザイナーとのコラボです」

こうした投稿の最後に、「もっと詳しく知りたい方はLPへ」という形でリンクを設置することで、自然な導線が生まれます。

AIを使えば、SNS用の投稿文やキャッチコピーも効率よく作成できます。たとえば、次のようなプロンプトを与えるだけで、数パターンの文章を一気に出力可能です。

「以下の社員インタビューをSNSで紹介する短文を作成してください。Instagram用にやや感情的なトーンでお願いします。」

あるいは、

「求人LPをシェアするためのFacebook投稿を3パターン作ってください。ターゲットは30代の事務職希望者です。」

このようにAIを活用することで、日々の発信負担を大幅に軽減できます。

SNSは「一度だけ投稿して終わり」では成果は出ません。少なくとも週に1~2回程度、LPに関連する情報を織り交ぜながら投稿を継続しましょう。社内イベント、採用活動の裏側、社員の日常など、「ちょっとした話題」でも十分です。また、SNSのインサイト(閲覧数やクリック率)を確認しながら、どの投稿が反応されやすいのかを把握し、内容を改善していくことも重要です。

求人LPを活かすには、作って終わりではなく、「どう届けるか」「どこで見てもらうか」という視点が不可欠です。SNSは、そのための最強の武器です。媒体ごとの特徴を活かしながら、AIの力を借りて効率よく、そして継続的に情報を発信しましょう。リアルな声と魅力的な写真を中心に、あなたの会社の“物語”を発信していくことが、求職者の心を動かす最短ルートになります。

コラム:「AIで作ったLPを、ネットに公開するには?」

AIで求人用ランディングページ(LP)を作成した後、いよいよ「実際にネット上に公開して応募者に見てもらう」段階に入ります。このコラムでは、完成した静的HTMLファイル(.htmlとimgフォルダなど)を、インターネット上で表示させるための基本的な手順を紹介します。専門知識がなくても大丈夫。ポイントを押さえれば、誰でも実現できます。

1. 独自ドメインを取得しよう

まずは、自社のオリジナルアドレス(ドメイン)を取得しましょう。たとえば yourcompany.jp や recruit-yourcompany.com といったドメイン名です。ドメインは「お名前.com」や「ムームードメイン」などのドメイン取得サービスを使っても良いですし、下記のレンタルサーバー会社の中には一緒に取得することもできるケースもあります。ドメインにかかる費用は年間数百円〜数千円で取得できます。ドメインは一度取得すれば、メールアドレスの作成や企業の信頼感の向上にもつながるため、LP用として1つ持っておくのがおすすめです。

2. サーバーを用意しよう(HTMLを置く場所)

ドメインだけではページは表示できません。HTMLファイルを置くための「土地」にあたるサーバーが必要です。

ここでは「レンタルサーバー」を利用するのが一般的です。たとえば以下のようなサービスが人気です:

  • さくらのレンタルサーバ(安価で初心者向け)

  • ロリポップ!(管理画面がわかりやすい)

  • Xserver(高速で信頼性が高い)

月額数百円〜で利用可能なプランで十分です。選ぶ際は「FTPでファイルをアップロードできる」機能と、「独自ドメインを使える」機能があることを確認してください。

3. HTMLファイルをアップロードしよう(FTPで転送)

サーバーを契約したら、FTPソフトを使ってAIで生成したLPのファイル群をアップロードします。代表的なFTPソフトには「ffftp」「FileZilla」や「WinSCP」などがあります。

一般的な手順は以下の通りです:

  1. サーバー会社から送られてきた「FTP情報(ホスト名・ID・パスワード)」をFTPソフトに設定

  2. サーバー内の public_html や www フォルダを開く

  3. 作成した index.html と imgフォルダ をその中にドラッグ&ドロップ

アップロードが完了すれば、ブラウザで https://yourdomain.jp にアクセスすることで、LPが表示されるようになります。各ソフトやレンタルサーバーの使い方がわからない場合にも生成AIが活躍します。良く使われておりインターネット上に多くの人が使い方マニュアルを作っているケースの場合、かなり正確に使い方を教えてくれます。例えば、「ffftpでxserverにアクセスしたいんだけどどうしたら良い?」と聞くと、その手順を教えてくれます。この手順が100%正確というわけではないですが、「○○の作業の時の画面は××だった」や「○○を行ったときのエラーコードは<エラーコード貼り付け>でした」とすると追加の回答をくれます。

4. ドメインとサーバーを結びつける(DNS設定)

ドメインを取得しただけでは、サーバーとつながっていません。ドメイン取得サービス側の管理画面で「ネームサーバー設定」を変更し、レンタルサーバー側の情報に合わせる必要があります。設定を反映させると、数時間〜48時間程度でドメインがサーバーとリンクし、インターネット上でページが表示されるようになります。

5. 最終チェックと運用開始!

公開されたLPは、必ずPC・スマホ両方で表示確認しましょう。以下の点もあわせてチェックしてください:

  • 応募ボタンが正しく動くか(リンク切れがないか)

  • スマートフォンでも読みやすく表示されるか(モバイル対応)

  • 画像パスが正しいか(imgフォルダのリンク切れに注意)

また、Googleで検索してもすぐには出てこないため、SNSやQRコードなどで積極的にシェアして求職者に見つけてもらう工夫が必要です(第8章5節で詳述)。

AIでLPを作ったら、次のステップは「公開」して「活用」すること。サーバーやドメイン、FTPなど聞きなれない言葉もあるかもしれませんが、手順を踏めば初心者でも十分対応できます。わからなければ生成AIに質問すればOK。LPの完成はゴールではなく、スタート。ぜひ実際に公開して、多くの応募者との接点を生み出していきましょう。必要であれば、専門家に初期設定だけ依頼するのも一つの方法です。