そんな求人票を見ていて、「マーケティングの基本を導入するだけでだいぶ改善できるなぁ」と感じました。求人票をきちんと作るサービスを提供すれば、良い商品になるかも…と思いました。が、うちの地域、某自動車会社さん(とその一次受けとか)が強すぎて採用がめちゃくちゃ難しいんです。日本一求人が難しいんじゃないかというぐらい大変です。期間工の未経験者で1年目500万越え社宅付き食事補助付きって条件強すぎですよね。色々なセミナー受けて、数十ページの資料も作って、サービスを作ってテストマーケティングして…そのうえでサービス提供することをやめました。求人サポートって全部人力でやるんで工数がすごくかかります。にもかかわらず、一人採用するのにとても時間がかかります。つまり、いただいた報酬に対してお客さんに還元するのに時間がかなりかかってしまいます。依頼を受けても、なかなか人が取れない状態が続きます。サービスとして提供しても、下手をするとうそ臭い商売と思われかねないリスクがありました。
最近では、専門的に求人サポートをしている人も増えているので、地域が違えばよいサービスだったんじゃないかなと思います。ただ、私が検討したのは時代がコロナ前だったので、対面じゃないとサービス提供が難しかったんですよ。今だと感じにくいかもしれませんが、当時はオンラインを使って広い範囲に提供しにくい時代でした。本職のコンサル等でもタブレットを使って画面を通じてということを提案すると、なんで対面じゃないの?という時代でした。今は、ZOOM等のオンラインが市民権を得た感じですが、その時はまだまだでした。
良い求人票を作れば、圧倒的に求人の精度は上がります。でも、サービス提供するのはかなり難しい。コロナになり求人が大幅に減ったということもあり、もったいないですが、商品やサービスを作っても、商売していればよくあることと、せっかく作ったノウハウは使わず眠ることになりました。
コロナが明けると、OpenAI社がChatGPTを公開して、生成AIブームがきました。初期の頃は、まだまだオモチャのレベルでしたが、短期間で成長したため、最近の文章作成能力はすごいものがあります。そこで、ふと気づきました。これ使えば求人票、楽に作れる…と。でも、そうなるともう商売にならないなぁと思いました。零細企業向けに求人票を作る部分ではAIを使って、それぞれの会社で、簡単に作れば良いので。まだまだ、求人をマーケティングの視点からきちんと作り込み、どんなSNSを使うのか?動画等を作り込んで等、手間暇をかける手法はサービスとしての価値があると思います。でも、これって零細企業ではなかなか利用できません。月30万~とか、50万~と言われて簡単に出せる零細企業はほとんどありません。そういう意味でも、零細企業は自分で確度の高い求人票を作れる時代が来たんだなと思います。
厳密ではなく、ある程度あいまいで、柔軟性がある文章を作る作業は、生成AIと非常に相性が良い分野です。求人票の作成って、これに該当します。実際に、私がGPTsで簡易的な求人作成ツールを作ったところ、数問の質問に答えるだけで、意外と「いい感じの求人」が出てきました。興味があれば、ちょっと触ってみてください。
▶︎ ChatGPT求人作成支援ツール
https://chatgpt.com/g/g-9Tf5H2aG9-qiu-ren-zuo-cheng-zhi-yuan
求人は、求職者に対して自社を売り込む「営業活動」のひとつです。適当でもそれがうまくできるのは、ごく一部の“モテる企業”だけ。大企業はブランド力があるので、少々そっけない求人でも人は集まります。いわば、人気アイドルが「好きだよ」とつぶやけば、ファンが殺到するのと同じです。とはいっても、人気の高い芸能人のファンサービスがきちんとしているように、大企業でそっけない求人作る会社はありません。すごく上手に作り込まれています。
一方、中小企業、特に零細企業は、非モテの無名一般人。SNSで「好きだよ!」と叫んでも、誰にも気づかれません。見向きもされません。「いいね」もゼロです。そんな現実のなかで、「どうすれば振り向いてもらえるか?」を真剣に考える必要があります。でも、現場の本音はこうです。
「時間がない」
「お金がない」
「知識もない」
そのうえ、何をどう改善したらいいのかすら分からない。求人票がラブレターだとしたら、文才のあるモテる人は自然に魅力的な文章を書けますが、不器用な非モテにはそれが難しいのです。とはいえ、求人会社へ依頼すると、すごい金額なんですよね。特段すごい求人票でもないのに。
こうした体験を通じて得た知見やノウハウを、埋もれさせるのはもったいない。そう思い、ちょっとまとめてみました。なるべく時間をかけずに書いているので、多少おかしなところがあるかもしれませんが、ご容赦ください。でも、読んでもらえば役に立ちます。読む時間がかかりますが、生成AIを使えば結構な金額で依頼する求人以上のものが簡単に無料でできます。
本稿では、とりあえず、極力無料で質の高い求人を短時間で作ることを主眼に置いています。AIが苦手な所は、タダで利用できる機関も使っちゃいます。ただ働きさせるわけではなく、Win-Winになる関係なので問題ないです。むしろバンバン使ってほしいです。求人票を作るための“素”となる情報も、生成AIの力を借りて用意します。構成はざっくり以下の3ステップです。
①必要となる情報を生成AIで抽出
②抽出した情報をもとに、求人用の文章を生成AIで作成
③作成した求人内容を活かして、求人用の簡易HPを生成AIで作成
全部、AIが行ってくれるため作業コストが激減します。作成後は、ハローワークや無料版Indeedに掲載しても構いませんし、必要に応じて有料媒体を使ってもOKです。より詳細に会社の魅力や働き方を伝えたい場合は、生成AIで作った求人用HPへ誘導し、見てもらいましょう。ちなみに求人用HPも生成AIで簡単に作れます。
なお、本稿を作成するにあたっての実験では、生成AIにChatGPTを使っています。他の生成AIでどのような出力がされるかは試していませんが似たような結果になるのではないかな?と思っています。