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2020.12.01
事務所通信第29号(2020年12月)

あいさつ

 

大澤賢悟です。2020年はコロナウイルスが席巻した1年になりました。来年はどのような1年になるでしょうか?2021年の初日の出は名古屋では7時00分になります。初日の出を見て今年の1年の計画を立てるのも良いかもしれませんね。今年は所得税で大きな変更がありましたので、年末調整に向けて説明をしていきます。

 

基本的な控除の額が変わります

 

今年の所得税は例年までと大きく変わります。基礎控除が10万円引き上げられた代わりに、給与所得控除と公的年金等控除がそれぞれ10万円引き下げられることになりました。さらに、高所得者は生活に十分余裕があるはずという考えに基づき、給与収入が850万円を超える場合には、給与所得控除が例年より減る計算になります。そのほかには給与と年金の収入が多い場合の控除の減額や、収入が2400万円を超える場合には、基礎控除が減額されます。ちなみに確定申告では青色申告特別控除も変更になります。昨年も複雑になったなぁと感じましたが、今年はより一層、複雑になりましたね。

 

 

年末調整のマル基・配・所

基本的な控除の変更により、今年の年末調整では、昨年の『マル配』が『マル基・配・所』に変更されました。内容は非常に複雑です。この書類で年末調整で大事なことは、本人と配偶者に給与以外の所得があるかどうか?です。マル基・配・所では、収入に斜線が入っておりいきなり所得を記入します。しかも、ここの説明は裏面を見ると、国税庁のHPを参考にしてねと書かれています。これでは素人が全部理解して書くのは無理があります。もし土地を売ったとかメルカリで荒稼ぎした等、給与以外の収入がある場合には、素直に税理士か経理に相談しましょう。

 

 

控除(の一部)と寡控除からひとり親控除へ

ひとり親環境の控除を統一するため、寡婦控除の一部と寡夫控除が廃止されひとり親控除が作られました。対象所得は一律500万円以下となり、扶養親族がいる場合には男女の違いなく控除が適用されます。従来、寡夫控除の要件が非常に厳しく、また高収入の寡婦が対象となっていたことを踏まえた修正です。ただし、従来の控除のすべてがひとり親控除に統一されたわけではなく、所得が500万円以下で扶養する子がいない場合の寡婦控除は残されています。男性といえど一人親、一人で扶養する環境はとても大変です。社会保険との兼ね合いもありますが是正が進んだと言えますね。

 

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