あいさつ
大澤賢悟です。家族で西尾市で塩田を使った塩づくり体験をしてきました。か
つては生業だった塩づくりも、今では市の伝統文化として細々と受け継がれてい
るだけで実際にビジネスとして続けている人はもういません。今はなんとか伝えて
いますが、今後どうしていくかには不安もあるそうです。ボランティア頼りでは継続
は難しい。とはいえビジネスは一朝一夕にはいかない。難しい問題です。
AIロボの活用、政府が促進の計画
政府がAIを活用したロボットの開発と実用化を推進する新たな基本計画を策定する方針です。深刻な人手不
足に直面する分野で、AIロボットが現場の省力化・効率化を支える主力技術となることが期待されています。たと
えば、介護ロボットは入浴や移動のサポート、農業ロボットは遠隔操作による作業や土壌診断などを担います。
海外ではすでに米国や中国を中心にAIロボットへの投資が急拡大しており、日本もサービスロボット分野での巻
き返しを図っています。今やAIやロボットは中小企業にとっても「生き残りの分かれ道」と言えるでしょう。AIを積極
的に取り入れる企業は、人手不足という構造的な課題をチャンスに変え、事業の拡大や新分野への進出を実
現できます。一方で、変化に消極的な企業は、やがて人材確保や業務効率で劣り、競争力を失いかねません。
「AI×地方創生2.0」とも言われるこの流れに乗るかどうかが、次の10年の勝敗を分けそうです。
経営判断を誤らないためにー情報リテラシーの基本
中小企業の経営者にとって、情報リテラシーは今や必須の経営スキルです。特に重要なのが、1次・2次・3次情
報の違いを理解し、見極める力。1次情報は政府統計や研究データなど信頼度の高いもの、2次情報はそれを
専門家が解説したもの、そして3次情報はSNSやYouTube、AIの発信など、多くの人の解釈を経た情報です。
私たちが日常的に目にする情報の多くは3次情報であり、とくにAIなどの話題では事実よりも期待や印象が先行
しやすい傾向があります。しかし、3次情報は誤解や偏りが含まれやすく、経営判断を誤らせるリスクが高まります。
経営者は「何を信じるか」ではなく「何を根拠に判断するか」を常に問い直す必要があります。3次情報はアクセス
するのが簡単なため、ついつい使いたくなりますが、正しい保証がありません。うわさや雰囲気ではなく、信頼できる
1次・2次情報にアクセスし、情報の質にこだわることが、変化の激しい時代を生き抜く基本です。
忘れた頃にやってくる――今こそ見直すBCPと地震対策
2024年の能登半島地震の記憶が薄れつつある今こそ、私たち中小企業の経営者は危機管理を改めて考える
べき時だと思います。特に愛知県は南海トラフ地震のリスクを抱える地域。被害想定は甚大で、物流停止や従
業員の安否確認、事業継続そのものが問われる事態になり得ます。だからこそ「BCP(事業継続計画)」が不
可欠です。BCPとは災害や事故など非常時でも事業を続けられるよう、事前に策定する行動計画のこと。たとえ
ば、緊急時の連絡手段、代替拠点の確保、在庫やサプライチェーンの見直しなどが含まれます。災害は忘れた
頃にやってくると言いますが、まさに今がそのタイミングです。記憶が薄れた時ほど準備の手を抜きやすく、被害を大
きくします。社員と会社を守るためにも少しずつ防災の準備を進めてください。