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◆ 損益計算書ってなんだった?

 前回までで一通り、損益計算書の個別の内容についてお話ししました。 今回は、損益計算書の全体を通したお話を行います。ここでは、基本的な損益計算書の見方を中心にお話を行います。 もっと細かい数字の見方は、全部の財務諸表の説明のあと行います。

 損益計算書は、会社の一年の成績表です。今年1年、どの程度上手に経営できたのかを見ることができます。 損益計算書を見るためには、大きく3つの考え方が必要です。

 @ 数字が良い経営結果を表しているか?

 A 過去の成績と比べた場合に、どうなったか?

 B 他の会社の成績と比べた場合に、どうなったか?

  @は、1枚の損益計算書を見たときにどうなっているか?という視点です。 損益計算書1枚から行えます。 Aを行うためには、過去の損益計算書が必要です。自分の過去の損益計算書を準備してください。 Bを行うためには、他の会社の情報が必要です。この他社と比べることは難しい点が多いため、 こちらも財務諸表の説明のあとで行います。



◆ 数字が良い経営結果を表しているか?

損益計算書を見る

 まずは、自分の会社の損益計算書1枚から見ていきます。 最初に、営業利益を見てください。この数字は黒字になっていますか? 営業利益がマイナス、つまり赤字になっている場合には、基本的に本業がうまくいっていません。 本業の立て直しが急務です。

 本業がうまくいっているのに、赤字になる場合は、税務上の特別ルールを使って、 高い資産を全部経費にした場合です。 販売費及び一般管理費のところでお話ししたとおり、減価償却費は 使う期間で経費にしなくてはいけませんでした。 しかし、税金の計算に特別ルールがあり、買った時の経費にできる場合があります。

 この問題を解決する財務諸表の作り方もあるのですが、難しく面倒なため、 小さな会社では行うことはほとんどありません。 また、会社の成績を見る点でもいい方法とは言えません。 一度に経費にしても、何年かに分けて経費にしても、 経費の額が変わるわけではありません。 一度に100万円経費にしても、20万円で5回にしても総額は100万円のままです。  にもかかわらず、買った年だけ経費がたくさんになり、次の年からはぐっと減る。 なんか変ですよね?

 このようなことはしていない。本業もうまくいっている。 でも赤字という場合があります。 これは基本的には社長の勘違いです。 頑張っても黒字にならない商売を行っています。

 よくあるのは値引きをしてものすごく忙しい場合です。 値引きはかなり良く考えてやらないと、売っても売っても利益がなかなか出ません。 飲食店で100円値下げしたら30%以上お客さんが増えて、値下げ前と利益が同じ なんてこともあります。

 営業利益が黒字かどうか?は重要な指標です。 同じ指標として、経常利益が黒字か?という点があります。 通常、経常利益は営業利益と大きく変わりません。 営業利益が黒字なのに、経常利益は赤字といった場合、 営業外費用に変なものが含まれていないか確認してください。

 よくあるのは借金が多すぎる場合や、利率の高いところから借りている場合です。 おかしなお金の流れしていませんか?



◆ 過去の成績と比べよう

成績比較

 損益計算書を比べるときは大体3年分は準備してください。できれば5年分ぐらいあったほうが良いです。 準備する損益計算書は、昨年の同じ月のものが必要です。 1月はじまりの会社の場合、5月の損益計算書は5か月分、6月の損益計算書は6か月分になるので 比べても意味がないためです。

 この時もまず、営業利益または経常利益から見ていきましょう。 昨年と比べて増えているかどうか?増えているとしたらどの程度増えているか?が重要です。 3年間、5年間で比べたらどうなっているでしょうか? 簡単なグラフでいいので、線を引いてみてください。 全体的に見て増えていますか?減っていますか?

 次に売上を比べます。こちらも利益と同じように増えているでしょうか? また、売上については、社長のやりたい商売の流れとあっているかを見てください。 規模をどんどん大きくしたいのか、規模は押さえてもいいから利益が出るようにしたいのか。 見なくてはいけないことが全然違います。

 売上が増えていることを増収、減っていることを減収と言います。 利益が増えていることは増益、減っていることは減益です。 基本的には増収増益が望ましいですが、 場合によっては、減収増益、増収減益もありです。 減収減益は基本的にはダメです。

 増えていればなんでもよいかと言われると、売上が前年と比べてたくさん増えている場合は、要注意な場合があります。 ソフトバンクの孫さんや、ユニクロの柳井さんのように、1代で大企業にする!といった場合を除けば、急成長はあまりよくありません。 業態にもよりますが前年と比べて10%以上増えると、現金のやりくりが厳しくなる場合があります。 もちろん、計画とおなじできちんとコントロールされているならば問題ありません。 現金も、人員も、社長の描く未来もコントロールできていれば、成長はよいことです。

 しかし、単なる勢いと利益だけ!で急成長すると、いろいろな問題が出てきます。 ブラック企業と呼ばれるような会社になったり、現金が足らなくなって儲かっているのに倒産にもなりかねません。

 売上や利益と合わせて、原価や経費はどうでしょうか?昨年と比べて変な動きはしていませんか? 売上が落ちているのに、経費が増えているというは普通に考えておかしいものです。 この辺りをどのように見ればよいのか?は少し難しい話になりますので、財務諸表の説明が終わった後にします。



 込み入った話はさておき、損益計算書の全体的なイメージはわかったでしょうか? 損益計算書をきちんと見れば、会社のことが結構わかるものです。 社長の感覚と今年の損益計算書が同じような動きをしているか?というのもとても重要な目安です。 経営にばっちり役立ててください。



次回からは、貸借対照表のお話になります。


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