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◆ 本業に関係ない費用とは?

 前回までで営業利益までお話ししました。 売上があり、原価を引いて、売上総利益。その売上総利益から販売費及び一般管理費を引いて営業利益が計算されます。 簡単にまとめると次のような感じでした。

 売上総利益は注目すべき利益、営業利益は本業の成績表でした。 原価は売ったものを買った値段、販売費及び一般管理費は会社を維持するための費用で、使い方に分けて考えるとわかりやすかったですね。 なんだったっけ?という方はもう一度、過去のコラムへ

 今回は、営業利益以降を見ていきます。

◆ 経常利益は社員が一丸となった結果

経常利益のイメージ

 営業利益の次に出てくる利益は経常利益です。経常利益の計算は次の通りでした。

    経常利益 = 営業利益 + 営業外収益 − 営業外費用

 ここで、儲けである収益にも、費用にも"営業外"という言葉がついています。 これは、本業以外という意味もありますが、見方を変えると、なくても本業が回る収益と費用という意味でもあります。 そのため企保的には、全体から見るとわずかな金額になります。

 ただ、この営業外の項目に入ってくるものは毎期出てくるようなものに限られます。 本業ではないけど、毎期出てくる、そのような微妙なものです。 非常に突発的なものは後でお話しする"特別利益"や"特別損失"に含まれます。 そのため、前にお話ししたとおり、預金の利息や、借入の利息が代表的なものになります。 本業でない家賃収入もここに含まれます。

 実は、ここの金額が多いというのは、経営の視点から見るとあまりよくありません。 本業以外の活動を頑張ってしまっていることになるためです。 もしここの金額がかなり多いのであれば、本業の2本目の柱にすることを検討するなど、 本業をきちんと見直したほうが良いと思います。

 このように毎期必ず出てくる少額(のはず)の収益と費用を営業利益に加えたものが経常利益です。 本業の利益に毎期かならず出てくるものを足して引いている経常的な利益。 これは会社に"経常的(いつもいつも)"に発生する"利益"という意味です。

 経常利益の下は、突発的なものが記載される場所になるので、経常利益より下は計画的なものではありません。 (※税金計算を除く) そのため、会社が社員全員で計画的な活動の中で作った利益が経常利益ということになります。 つまり、社員が一丸となった結果が表れています。 もし成績が悪いとしたら、上手く一丸となれなかったのかもしれません。


◆ 支払利息は信頼貯金

支払利息のイメージ

 マイナー科目の多い営業外費用の中で、やり玉にあげられるのに支払利息があります。 この支払利息の考え方はとても大事なので、少し補足しておきます。

   支払利息はもちろん高すぎると問題です。ノンバンクと呼ばれる銀行以外のところから借りると、ものすごく利息が高いため5%とか8%とかの 高い利息になります。これは当然払いすぎです。ノンバンクを使わないで経営ができるように改善する必要があります。 現在だと、銀行でも2%を超えてくればかなり高い利率です。経営状況の見直しや、銀行への適切な説明など、利率を改善する必要があります。

 だからと言って、支払利息は必ずしも悪ではありません。きちんと利益がでる経営を行っていても、臨時のお金や、 新しく投資をするときなど、お金を借りる必要がでることがあります。そのような時、常日頃から銀行と良い関係になっていれば、 なにも付き合いがない場合と比べてお金を借りるのが楽になります。支払利息はそのための必要経費です。

 小さな会社でも、1年で100万円ぐらい接待に使ってしまうことは珍しくありません。 付き合いで1年で30万円ぐらいの保険に入ってしまうこともよくあります。 これに対して、300万円の借り入れで1%の利息なら、年3万円で済みます。 会社を維持するための必要経費と考えれば、すごく安いのではないでしょうか?

 ちなみに借りやすくなる理由は、長い付き合いによって信頼関係が増えるためです。 お金を借りている間、銀行に経営状態を説明したり、財務諸表を渡したりするため、銀行が、会社の経営状況をよく理解しているためです。 それによって銀行から見ればどのくらいまで貸しても返ってくるのかがわかりやすくなります。 きちんと返してくれる人か返済状況も観ることができます。 また、零細企業は社長の考えや意気込みも、普段のやり取りから銀行がチェックしています。 そのような時間を経て、信頼関係が作られていくので借りやすくなります。

 銀行はお金を貸して利息で儲ける商売です。利息と貸したお金(元金)がきちんと返ってこないところには貸したくありません。 支払利息は銀行への信頼貯金のようなものです。信頼貯金をためておくことで、いつでも引き出し(借入)ができるぐらいのイメージを 持っていただきたいと思います。


◆ 突発的な利益と損失

 経常利益の下には特別利益と特別損失があります。この2つを足して、引いた後は税引前利益になるので、会社に関係する最後の利益と費用です。 特別利益と特別損失は名前の通り、"特別"なものだけです。 基本的にこの2つは良くても悪くてもあまり評価されません。本業に関係なく、運よくもしくは運悪く出てきたものなためです。 逆に言えば、本業での失敗を補うために、ここの数字でカバーしても全く評価されないということです。

 例えば、経常利益が大赤字。銀行には黒字の決算書を渡したい。というときに特別利益を作っても意味がないということです。 だいたい行われることは、土地や株を売って数字を作ったり、小さな会社だと社長から借りたお金をなかったことにして利益を作ったりします。

 本当によい経営の財務諸表というのはココには数字がありません。数字が出る前にトラブルをつぶしてしまうためです。 火災や地震、盗難などの場合もありますのでなかなか難しいのですが。


◆ 純利益は最終利益

 純利益は税引前の利益から税金を引いたら最終利益の純利益となります。 頑張って作った利益からは、どーしても税金を引かれてしまいます。 そのため、税金を払いたくないので、税引前の利益を減らしたいというかたは多いと思います。 気持ちはよくわかります。払っても直接返ってきませんから。 ただ、会社をこれから元気に伸ばしたいとか、20年ぐらいは維持したいのであれば、むしろ積極的に税金を払っていただいたほうが良いかもしれません。

 なぜなら税金を払わないと最終利益である、純利益が出ません。 純利益が出ないということは会社のたくわえが増えないということです。 たくわえが増えなければ、ピンチになった時に簡単につぶれてしまうし、 会社を成長させようと新しい商売をしようとしても先立つものがありません。 つまり、税金を減らしたいという意識が強いと会社が成長するためのお金も無くなるのです。

 長い計画の中で、結果的に税金が減ったというのであればかまわないのです。 しかし、そうでなく税金を払いたくないからという考えではお金がたまりません。 税金を計画的にしっかりと払うことで、会社をもっと成長させる種を蓄えることにつながります。 税金が嫌だな!と思う前に、ちょっと立ち止まって会社の成長を考えてみてください。 税金が成長の必要経費ぐらいに思えるようになると、ぐっと成長するかもしれません。


次回は、損益計算書のまとめです。


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