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◆ 販売費及び一般管理費のお話し

前回は原価のお話をでした。原価とは、売るためのものを買った値段です。 また、売るために必要なものを作る価格も原価であり、この原価をきちんと計算することが 利益が上がる会社にはとても大事だということをお話ししました。

ちなみにサービス業にも原価があり、サービスを提供するために自分の会社以外から、 サービスを買う値段も原価に含むというお話をしました。

売上から原価を引いたものが、売上総利益であり、いかに売上総利益を増やしていくかが経営の見せどころです。 その理由は、今回お話しする販売費及び一般管理費(販管費)の特徴にあります。

◆ 販管費は会社を支えるお金

販管費には給料、消耗品費、通信費などの費用が含まれます。 これらは原価のような商品を作るための費用とは違い、商品を作らない人や物のための費用です。 このように原価に含まれない費用のうち、本業に関係するものすべてが販管費に含まれます。 原価にも含まれず本業にも含まれない費用も合わせると、費用は次のようにわけることができます。

費用の内訳

つまり、販管費とは直接売り物を作るための費用とかではないが、ないと会社が回らない費用のことであり、 会社を支えるお金と考えることができます。

この販管費には原価とはまったく違う特徴があります。 それは、売上があがってもほとんど変わらないことです。 単純に言うと、原価は売上が2倍になると2倍になります。しかし、販管費はあまり変わりません。 なぜなら、原価は売るものが2倍になれば、買うものが2倍になりますが、販管費は会社が2倍になったり人が2倍になったりしないためです。 残業などで残業代が給料が増えたり、電気代が増えたりはしますが、販管費全体から見れば10%程度に収まることが多くなります。

重要なのは売上が半分になった場合も、販管費はほとんど減らないということです。 このため、売上総利益が販管費より多くないと、どれだけ頑張っても利益は出なくなってしまいます。



◆ 販管費をわかりやすく分けると?

販管費の分け方にはいろいろあります。 販管費の分け方は一つに決まっているわけではないので、いろいろな考えで分けていただいてよいと思います。 たとえば金額で見ると、人にかかわる費用(人件費)、減価償却費(下で説明します)、その他の費用に分かれます。 ただ、金額でわけるといまいち意味が分かりません。

そのため、私は使い方で分けるのをお勧めしています。 具体的には"人にかかわる費用"、"未来にかかわる費用"、"モノにかかわる費用"に大きく分けて考えると どのようなお金の使い方をしているか?ということがわかりやすくなります。イメージとしてはこのような感じです。

費用の内訳

人にかかわる費用とは給料や福利など、 未来にかかわる費用には会社の成長にかかわるもの、 モノにかかわる費用には、そのほかの会社の設備にかかわるものが含まれます。 以降で詳しくお話しします。


◆ 減価償却費とは?

販管費の詳しいお話しをする前に、販管費に含まれる減価償却費についてお話しておきます。 減価償却費は、販管費のなかで大きな金額になるもので、業種によっては一番大きな金額になります。 そのため、金額の面から見ると非常に重要な費用です。しかし、意味が分かりにくい費用でもあります。

減価償却費というのは、会社で5年かけて使うものを買った場合には、毎年の費用は買った金額の5分の1にしましょうという費用です。 この毎年の費用の名前が"減価償却費"と言います。 例えば、こんなイメージです。

減価償却

減価償却費と名前が難しいのですが、イメージとしては"減価"というのは、使ったり古くなったりすれば"価値が減る"だろうという考え方です。 "償却費"というのは、最初に払った金額(上の車なら100万円)を、価値が減った分だけ費用にしようという考え方です。

ここで問題になるのは、5年間かけて使うかどうか買ったときにはわからないことです。 人によっては2年しか使わないかもしれませんし、10年使うかもしれません。 そのため、法律で買ったものの種類によって、とりあえずこの年数だけ使うことにしてねというのが決まっています。

おまけとして、減価償却費は細かい計算ルールもあるのでかならず毎年5分の1になるわけではありません。 この部分は細かく難しいのでここでは触れません。


◆ 人にかかわる費用とは?

販管費の科目でいうと、人にかかわる費用には給料(報酬・雑給)、法定福利費、福利厚生費などになります。 仕事の種類にもよりますが、販管費の中で一番大きな金額になることが多くなります。 業種によっては販管費の80%程度になることもあります。

この一番大きな理由は、会社が人によってできているからです。 サービス業では人が会社そのものと言ってもよいぐらいです。 製造業でも設備や機械を使うのも人です。 どのような業種であっても、結局は人によって会社が良くなるか悪くなるかが決まるためです。 無駄なお金を支払うことはいけませんが、会社が成長できる資金を残したうえできちんと人に還元しているかを常に意識することは重要です。

ちなみに現場でモノ作りなどをしている人の給料は、販管費の"人にかかわる費用"に含まれません。 モノづくりをしている人の給料は原価(製造原価)に含まれるためです。本業の売り物を作るために欠かせない費用になるためです。


◆ 未来にかかわる費用とは?

販管費の科目でいうと、教育訓練費や研究開発費・広告宣伝費などになります。また、一部の減価償却費も未来にかかわる費用に含まれます。 未来にかかわる費用というとわかりにくいかもしれませんが、つまりは会社が今後成長するために必要な費用です。

この費用は計画的に意識して使わないとなかなか出てこない費用です。 なぜなら将来に向けて会社をどうしていくか?ということのための費用であり、今のことではないためです。 大きく成長している会社は意識してこのお金を使っています。

減価償却費の一部というのは、例えば将来の商品を作るための機械や、新しいお店の費用などが含まれます。 どれも、会社を大きくするための費用です。 逆に、自動車などはあまりここには含みません。 レクサスでもベンツでもプリウスでも、なかなか会社の成長にはつながらないためです。

同じ考え方から、接待交際費なども、あまりここには含めません。 接待は今この瞬間の会社の利益にはなりますが、会社の成長にはつながりにくいためです。 逆に、この接待は会社の成長に欠かせない!という場合は含めてよいと思っています。


◆ モノにかかわる費用とは?

モノにかかわる費用は、販管費から人にかかわる費用と、未来にかかわる費用を除いたものになります。 とはいえ、どうでもよい費用ではなく、これらもとても大事な費用です。 これらの費用は、今の会社を支えるために必要な費用から人にかかわる部分を除いたものになります。 販管費を減らしたい場合には、今の会社の流れが良いままで、この部分を減らす方法を考えます。 とはいえ、最近の会社はこの部分はほとんど無駄遣いをしていないので、減らす余裕はあまりないのですが...。


このように分けて考えると販管費もなかなか奥が深い費用だと思います。 会社の作り方を考えるうえでは、販管費をどうするのかを考えていただくとよいのではないかと思っています。


次回は、本業に関係ない費用です。


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