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笠が売れないその理由とは?

かさ地蔵
昔話で経営塾。今回はかさ地蔵がテーマです。
かさ地蔵では、貧乏なおじさんとおばあさんが、藁で笠を作って町に売りに行きました。 しかし笠はまったく売れず、帰りにお地蔵さんに笠とおじいさんの手ぬぐいをあげ、 お地蔵さんから恩返しを受けるお話です。 (※ 詳しく知りたい方は、wikipedia:笠地蔵を参考)

今回ポイントとするのは、この中でどうして笠は売れなかったのか?という部分に焦点を当てます。 おじいさんが親切だったり、お地蔵さんの恩返しがあるところは確かにとても良いお話です。 しかし、経営者はとても運のよいことが起きるはず!という経営を行うわけにはいきません。 きちんと笠を売ってお金を儲けて、モチを買ってくる力が必要です。

そのため、おじいさんがなぜ笠を売ることができなかったのかを市場調査の重要性からみていきます。 ※ さるかに合戦で取り入れなかった市場調査の基本についても触れていきます。

◆ 売れるのは"売りたいもの"ではなく"欲しいもの"

おじいさんは、なぜ笠が売れなかったのでしょうか? お話によっては、おじいさん自身が答えを話している本もあります。 おじいさんのつぶやきは「正月前に笠なんかほしい人おらんよな」です。 まさに、売れない理由はここがポイントです。

冬の雪が多い地域にもかかわらず、おじいさんの笠が売れなかったのは、 売りに行った場所に笠がほしい人がいなかったからです。 忙しい時で笠を買っているどころではなかったのかもしれません。 雪の多い地域なので、みんな持っていたのかもしれません。 とにかく、欲しい人がいない物を売りに出したということが一番の問題です。

市場調査や分析不足で欲しいものでないことを理解していなかったわけです。 そんなのは当たり前で、そんな馬鹿なことはしないと皆さん思いませんか? 実際のところは、そんなことはありません。

おじいさんと同じように、売るもの(商品)と、売る値段(価格)と、売る場所(地域)、 売り方(販売方法)を先に決めてしまう人は結構いると思います。 売りたいものではなく、欲しいものにしなくてはいけません。

◆ 例えば何度も入れ替わる飲食店

すぐに変わる飲食店

例えば、飲食店がなぜかうまくいかなくて、何度もお店が入れ替わる場所があります。 これは、飲食店をやりたくて居抜きで借りれれば、初期投資が安くなるという理由です。 しかし、この時すでに、商品と価格と地域と販売方法を決めてしまっていることがあります。

この場所は飲食店が成功する確率はすごく低いにも拘わらず、です。 商品、価格、地域、販売方法をなんの戦略もなく決めてしまうと、 どうしても売れない場合というのはあります。

もちろん、そのような場所でも戦略的に行うことでうまくいく場合はあります。 しかし、それは市場をきちんと分析した結果、商売がうまくいく可能性が高いと判断してから行うべきです。 では、おじいさんはどのようにしたらよかったでしょうか?

◆ 市場分析の目的は自分だけの売れるポジションの確立

市場の分析は難しく、また、いろいろな方法があります。 ここでは、基本だが本当にきちんと押さえれば売れるお店になる方法です。
1.市場のお客を区分けするための属性を考える(セグメンテーション)
2.1の内、対象とする顧客を決める(ターゲッティング)
3.2のお客に対し競合と差別化した商品作りをする(ポジショニング)
この3つは市場の分析(狭義のマーケティング)の一番基本的な内容です。 そしてこの3つが決まると、商品、価格、地域、販売方法が細かく決まってきます。

◆ 1.顧客を区分けするための属性を考える

自分が商売をする市場から対象とする顧客を決めるために市場のお客様の属性を考えます。 例えば、年齢、性別、仕事、給料、学歴、家族、住居、宗教、文化、趣味、価値観、好き嫌い等があります。

これらの属性を大きく分類すると、"地理的な属性(地理的変数)"、"感覚・感情的な属性(心理的変数)"、 "統計で使われる属性(人口統計変数)"があります。 要は、市場にいる人を分類できる何らかの基準を考えます。 これは、なるべくたくさん考えてください。

簡単な例を上げてみます。
 性別:男、女、その他
 年齢:10代、20台、30代、40代、50代、60代、70代
 家族構成:夫or妻、子供、親、祖父母、親戚、その他

◆ 2.対象とする顧客を決める

先ほど決めた属性から対象とする顧客を決めます。 商品が決まっている場合は、その売る相手はどのような人がよいか?と考えていきます。 この時、その商品を欲しがる人が全くいない顧客を決めても駄目ですが、 ものすごくたくさんいて当たり前のような分類もあまり意味がありません。

例えば、次のように属性分けをしてターゲットを決めた場合、あまりよいとは言えません。
 ・20台〜60代の女性
 ・店舗から10km以内に住んでいる
 ・隣の人と同じものは嫌
 ・車で移動
 ・価格は安い。
この場合、すごく対象がたくさんいるので、たくさん売れそうと思いそうですが、なかなかそうはいきません。 大手が参入する市場だからです。そのため、大手であれば構いませんが、小さな会社では大手につぶされてしまいます。

実は、先ほどの分類は"しまむら"を参考にしています。 ということは、洋服を売るお店であれば、しまむらと戦わなくてはいけません。 まず同じジャンルでは、勝ち目はないでしょう。 そのため、ある程度、対象を絞っていく必要があります。

◆ 3.差別化した商品作り

対象とする顧客を決めたら商品を作ります。 ここでの作るとは、まったくの0から売るものを決めるだけではありません。 今ある商品の売り方を変えたり、自分の強みを生かした売れるものを考えたりします。

商売をしようとするときは、売るものや自分の強みはすでに決まっています。 その中で、他の会社と比べたとき、自分しか商売をしていないポジションの商品を探します。

むしろ、ここまでの手法を使って、売りたい商品や自分の強みを生かした商品が 市場で欲しいと思われているのかを検討する作業のほうが多くなります。

そのうえで、無理そうであれば、商品に手を加えたり売り方を変えます。 そして、何度もここまでの手法を繰り返して、売れそうな商品を作り上げます。 このとき行う方法としては、2軸で考える方法が一般的です。
 2軸で差別化
やり方は、自分の会社の強みや他の会社にないことをとにかくたくさん考えます。 そのうえで、いろいろな特徴を軸に選んで一番、他社とはっきりと区別できるところを探します。
しかし、はっきり区別できたところに、商品を欲しい人がいなければいけません。 お客様がいなければ結局売れません。 ですから、市場はある、でもライバルは算入していない、そのような商品を作っていく必要があります。
例えば、この昔話で経営塾は次の2軸です。
 2軸で差別化
ストーリーが経営事例等ではないものを使っているため、合わせるテーマを見つけるのが難しいのですが、 こういうテーマから入ったほうが興味がわくのではないか?と考えました。


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かさ地蔵のはずが、途中からおじいさんの出番があまりありませんでした...。
次回こそは、おじいさんが主役のはず! 次回は、おじいさんが何をすればよかったのか?を考えます。

経営戦略のメモ
セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング


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