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財務分析実践編:大塚家具2017年12月期

 分析は、有価証券報告書をもとに実施します。有価証券報告書とは株式公開をしている会社が会社の情報を報告するために義務付けられているものです。 今回は、大塚家具の2017年12月期を、中小企業の視点から簡易な財務分析を行います。 本来、財務諸表は貸借対照表→損益計算書の順で行いますが、財務分析が苦手な方でも入りやすいように損益計算書→貸借対照表の順で行っていきます。

 今回は大塚家具の事例を数字と業態のみから検討した今後のとるべき方針と、今回の事例から中小企業が学ぶポイントです。

◆ 今後、とるべき方針

 経営状況が著しく悪化している状況にもかかわらず、大幅な改善が必要となるため資金が必要です。 破綻を免れるためにも、経営改善をするためにも取り急ぎ何らかの形で資金調達をせざるを得ません。 必要な資金の額がかなり高額になると推測されるため、どうしても銀行から資金調達を行う必要がありますが、 借入金がありませんので、銀行との関係性が不明です。 そのため銀行手続きに時間がかかる可能性がありますが、 換金可能性の高い資産を保有していると思われますので借入の可能性はあります。 しかし、そのためには銀行を納得させるだけのビジネスモデルを作る必要があります。 売上の急激な低下を考えると、急激な顧客離れが進んでいると思われます。 現場からの声を拾い上げて、顧客のニーズに合わせたビジネスモデルの構築が必要となります。

 また、多くの固定資産を保有しているため、不採算物件の売却をすぐに検討してください。 銀行融資で短期につなぎ資金を作り、固定資産売却により改革費用を捻出することが基本戦略となります。

 基本的に、急激な経営環境悪化の場合には、喫緊の現金が必要です。中小企業の場合には社長もしくは親族からの 借り入れが第1候補です。それ以外には、メインバンクに打診、換金可能な資産の換金です。 今回の大塚家具の事例ではさすがに個人資産で賄うことは困難ですので、銀行借り入れが基本路線になります。 そのほかに公開企業特有の手段として、他社との連携により株式発行による資本の捻出も可能です。 (中小企業では利用は困難です。)

 業界動向をみると、インテリア業界は年9%程度の市場拡大傾向にあり、今後に期待が持てます。 圧倒的な強者はニトリであり、IKEAやニトリ等による低価格路線が拡大していますが、 逆に言えば高価格路線には著しく強い企業は当該企業である大塚家具になります。 高級家具と低価格家具では、対象となるユーザーがまったくことなることから、 当該市場でのリーダー企業として、高価格帯での圧倒的シェアを目指すこともよい戦略と考えられます。 新宿ショールーム等が不採算資産であるならば、売却を行い郊外型の高級インテリア店舗という方針も考えられます。 多店舗の立地と人口動態、売上を分析し、注力する店舗を変更する道の検討も重要だと考えます。


◆ 今回の事例から学ぶポイント

 資金繰りの行き詰まりは、即破産となりかねませんので、常日頃から現預金に余裕を持つよう経営を行う必要があります。 同時に、他社への救済の道を確保しておく必要がありますので、中小機構の行っている経営セーフティ共済への加入や、 銀行との定常的な取引による関係性の構築が重要となります。

今回で本事例を終わります。よろしければ、他の事例もご確認ください。


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